倉敷市の眼科「河田眼科」

診療案内

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白内障

白内障とは?

目の中でレンズの役割をする水晶体が濁り、十分に光を通さなくなるため、見えにくくなる疾患です。

白内障の原因

  • 加齢変化(老人性白内障)
  • 糖尿病・アトピーなどの全身病
  • ぶどう膜炎などの他の眼疾患
  • 放射線、紫外線
  • 薬の副作用
  • 遺伝、先天異常

白内障の症状

  • 目がかすむ
  • ぼやける
  • 物が二重三重に見える
  • まぶしい

が代表的な症状です。

薬では治らない?

残念ながら白内障が治る薬はありません。
現在までに開発・発売されたお薬(抗白内障薬)はすべて進行予防に働くものです。
いずれも完全に進行を阻止するのは不可能です。(老化を完全に阻止できないのと同じ)
したがって手術が最適な方法です。

緑内障

緑内障とは?

緑内障は、何らかの原因で視神経が障害され、視野(見える範囲)が狭くなる病気です。眼圧(目の硬さ)の上昇が原因の一つと言われています。
しかし、最近は眼圧が正常であっても視神経が障害される「正常眼圧緑内障」が多いことが分かっています。
緑内障には詳しく言うと、いろんなタイプのものがありますが、「急性」のものと、「慢性」のものがあります。急性のものは突然、眼痛や頭痛が起こりますが、慢性のものはほとんど自覚症状がなく、進行してかなり視野の狭い状態になって初めて眼科を受診される場合も少なくありません。

緑内障の検査としては、

「眼圧検査」「眼底検査」「視野検査」

などがあります。
これらの検査を総合して緑内障かどうかを診断し、また治療方針を決定します。
治療方法に以下があります。

「薬物療法(目薬・飲み薬)」「レーザー治療」「手術」

緑内障のタイプやそれぞれの人に適した治療方針を決定してゆくことがとても重要です。

飛蚊症

飛蚊症とは?

白い壁や青空を見たとき、目の前に虫や糸くずなどが飛んでいるように見えることがあります。視線を動かしても、まばたきをしても、目をこすっても消えませんが、暗い所では、気にならなくなります。このような症状を医学的に飛蚊症と呼んでいます。

浮遊物の形の一例

飛蚊症の起こり方

目の中は、硝子体という透明なゼリーで満たされています。外から入ってきた光は、この硝子体を通過して網膜まで達します。
ところが、硝子体に「濁り」が生じると外から目に入る光が「濁り」にぶつかり、虫や糸くずが飛んでいるように見えてしまうのです。
この「濁り」の原因は、硝子体の繊維化(若い人に多い)や、後部硝子体の剥離(高齢者に多い)などがあげられます。
ほとんどの場合心配ありませんが、中には網膜剥離などの重大な病気が見つかることがあります。飛蚊症に気付いたときや気付いていた飛蚊症がひどくなってきたときには、必ず眼科医の検査を受けましょう。

アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎とは?

主な症状は強いかゆみです。思わず目をゴシゴシこすってしまうほどのかゆみが特徴。特にまぶたやその縁の部分がかゆく、こすると症状が進行することもあります。

こんな症状要注意!

  • 目がかゆい
  • 目やにがでる
  • 目が充血する
  • 涙が出る(流涙)

アレルギー性結膜炎では、結膜(まぶたの裏側と白目をおおっている半透明の膜)が花粉やハウスダストによって炎症を起こし、かゆみ等の症状を生じます。花粉が原因の場合は、毎年決まった時期に症状がみられ、スギ花粉であれば春先に、ブタクサ花粉であれば秋に症状が重くなります。また、アレルギーの原因がハウスダストの場合には1年を通して症状がでます。
花粉が原因の場合には、症状が出る季節は洗濯物を部屋で干したり、外出する時はゴーグル型の眼鏡やマスクをつけると良いでしょう。
ハウスダストが原因の場合は、こまめに部屋を掃除したり、寝具を干すことなどが効果的です。

ドライアイ

ドライアイとは?

ドライアイとは涙が不足したり成分が変化して質が悪くなることによって、目の表面に障害が生じる状態をいいます。
涙はまばたきによって薄い膜となり、いつも目の表面をおおって乾燥あるいはゴミや細菌などから目を守っていますが、ドライアイになると涙液が正常ではなくなるために目の表面を十分に保護できなくなり、目が乾くのです。

主な症状

  • 目が乾く
  • 目がゴロゴロする
  • 目がつかれる
  • 目が重たい

人によりさまざまな症状が出ます。
重症になると、目の表面が傷だらけになってしまうこともあります。

原因としては

  • 老化現象
  • 目の酷使
  • 空気の乾燥
  • コンタクトレンズ
  • アレルギー
  • 体の病気によるもの
  • 薬の副作用

など、さまざまです。
治療法としては目薬(人工涙液やヒアルロン酸点眼など)が主体となりますが、日常生活の改善も重要です。

例えば、

  • 目を酷使せず休ませる
  • 部屋の湿度に気をつける
  • エアコンの風が直接目に当たらないようにする

などです。

コンタクトレンズ眼障害(コンタクトレンズによる角結膜障害)

装用者の増加に伴い、コンタクトレンズによる目のトラブルが増えています。主な原因は、長時間装用やレンズの汚れなどです。

主なコンタクトレンズ眼障害

角結膜上皮障害

原因の多くは、乾燥(ドライアイ)やレンズによるこすれなどです。角膜や結膜に細かい点状の傷ができます。

アレルギー性結膜疾患

コンタクトレンズに付着した汚れや花粉、ホコリなどが原因です。かゆみ・異物感・充血などの症状がでます。

感染性角膜炎

角膜の傷や不適切なレンズケアにより、角膜に細菌やカビなどが感染し炎症を起こします。

コンタクトレンズによる眼障害を予防する方法

  • 定期検査を受ける
  • 眼科専門医に処方してもらう
  • ケアをきちんと行う
  • 長時間装用しない
  • 使い捨てレンズは使用期間を守る

コンタクトレンズは視力矯正のための「医療機器」です。

あなたの大切な目に直接つけるコンタクトレンズは、「医療機器」だということをご存じですか?角膜の形状や涙の量、使用目的などは、人それぞれです。形に合っていないレンズを装用していると眼障害の原因となることもあります。

コンタクトレンズ購入時には、必ず眼科専門医の処方と指導を受けましょう。
現在、コンタクトレンズを装用中の人も定期的に眼科専門医の診察を受けてください。

ものもらい(霰粒腫・麦粒腫)

麦粒腫(ばくりゅうしゅ)は、まぶたの皮脂腺や汗腺に細菌が感染して起こります。まぶたが赤く腫れ、痛みがあります。
麦粒腫と似た症状の霰粒腫(さんりゅうしゅ)は、マイボーム腺がつまって、まぶたにしこりができる病気です。ふつう、痛みはありません。

「ものもらい」「めばちこ」「めいぼ」は、医学的には「麦粒腫」といいます。

麦粒腫の治療

細菌感染が原因のため、治療には抗菌薬の点眼薬や眼軟膏、内服薬を症状に応じて使用します。膿点(のうてん:化膿したところ)が見られる場合は、切開してうみを出します。

霰粒腫の治療

自然に治癒することもありますが、しこりが大きい場合は手術により取り去ります。

糖尿病性網膜症

糖尿病性網膜症とは?

糖尿病性網膜症は糖尿病の三大合併症の一つで、放っておくと失明する危険性のある病気です。
糖尿病になると、全身の血管、特に毛細血管が障害されます。
目の中の網膜には多くの毛細血管があり、これが障害されると「眼底出血」などをひき起こします。
さらに進行すると毛細血管が詰まって、網膜の血液循環が悪くなり、これが元となって「新生血管」という今までにはなかった血管が生えてきます。
新生血管はもろいので、破れて目の中に大量の出血が溜まってしまう「硝子体出血」を起こしたり、「緑内障」「網膜剥離」を引き起こして、最終的には失明に至ってしまいます。

たとえ、糖尿病性網膜症になっても、「新生血管」が生える前であれば「レーザー治療」で進行を止めることが可能です。

初期には自覚症状がないことがほとんどですので、
早期発見・早期治療が必要です。

糖尿病と診断された方は、内科とともに眼科での検査(眼底検査)を必ず受けるようにして下さい。また症状が落ち着いていても半年に一度は眼底検査を受けることが重要です。

加齢黄斑変性

加齢黄斑変性とは?

網膜の中心部の「黄斑部」という場所が傷んでしまい、高齢者の失明原因となる病気の一つです。
脈絡膜から発生する新生血管の有無で「滲出型(しんしゅつがた)」「萎縮型(いしゅくがた)」に分類されます。
新生血管は非常にもろく破れやすいため、出血を起こしたり、血管中の成分がもれたりして、急激な視力低下の原因となります。

滲出型(ウエットタイプ)

  • 網膜の外側から異常な血管「新生血管」ができ、網膜に浮腫(むくみ)や出血を起こし、急激に視力が低下します。
  • 早期から症状がでます。
  • 失明する人の大半がこのタイプで、日本人に多い。

萎縮型(ドライタイプ)

  • 黄斑が委縮します。
  • 進行が遅く、ゆっくり視力が低下します。
  • 欧米人に多く、日本人に少ない。

症状

中心がゆがんで見える

中心が暗く見える

自己チェック方法

格子状の表を片目ずつ見え方に異常がないか確認しましょう。
表の黒い点を見つめてください。

抗VEGF薬の治療について

抗血管新生薬(アイリーア ルセンティス)は脈絡膜新生血管の成長を活性化させる体の中のVEGF(血管内皮増殖因子)という物質の働きを抑える薬です。
目の中に注射することで、新生血管の増殖や成長を抑えることが可能な治療法です。
月1回、注射します。目の診察や検査で症状をみながら必要に応じ、症状が落ち着くまで繰り返します。

検査は必要に応じて月1~3回、視力検査と眼底検査、場合により光干渉断層撮影等を行います。

網膜の病気

網膜は目の底にあって、カメラでいうとフィルムの役割をしている重要な部分です。網膜に障害が出ると視力は急激に低下し、治療も難しい場合が多いです。それゆえ、早期発見・早期治療が重要です。

網膜に関する病気

飛蚊症

視界の中に、虫状の浮遊物が見える症状です。
中年以降の方に非常に多い訴えです。9割は問題なく、老化現象の一種ですが、1割に重大な病気が隠れていることがありますので注意が必要です。

後部硝子体剥離

老化現象で、目の底に癒着していた部分がリング状混濁として目の中に浮遊し、これを飛蚊症として自覚します。

網膜裂孔(網膜の裂け目)

網膜に裂け目が生じています。飛蚊症を自覚します。このまま放置すると網膜剥離に進展します。レーザーで予防処置を行います。

網膜剥離

網膜裂孔を放置すると、網膜剥離になります。失明する病気です。早急に手術が必要です。